村の新拠点「kawaba BASE(川場ベース)」に3基目のNoltingボイラーが設置されました

川場村は、武尊山の南麓に広がる自然豊かな農山村です。道の駅・川場田園プラザは年間200万人が訪れ、リピート率が7割という全国的に有名なスポットになっています。また、「農業+観光」に加え、村の総面積の86%を占める森林に着目した木材コンビナート事業や木質バイオマスの利活用に取り組んでいます。
2019年度(令和元年度)に、村の温浴宿泊施設の「ホテル田園プラザ」と「世田谷区民健康村ふじやまビレジ」にNolting社の木質バイオマスボイラー(木質チップボイラー)が導入されました。

LCS-RV型ボイラー(出力260kW)の外観(右)
ホテル田園プラザには出力260kWのボイラーが導入され、温泉の昇温と暖房に、ふじやまビレジには出力135kWのボイラーが導入され、温泉の昇温にそれぞれ使用しています。燃料となるチップは地元の森林組合が村の森林から搬出された木材から製造しており、エネルギーの地域循環を目指しています。

LCS-RV型ボイラー(出力135kW)の外観(左)
続いて川場村では、2021年度(令和3年度)に「川場村・分散型エネルギーインフラプロジェクトマスタープラン」を策定し、これに基づき、2022年(令和4年)から2か年にわたり、「地域レジリエンス・脱炭素化を同時実現する公共施設への自立・分散型エネルギー設備等導入推進事業」を実施してきました。
この間、新型コロナウィルス感染症の流行によって事業の進捗が大幅に遅れ、ボイラーの納期は10か月から1年に及びました。さらに、ロシアによるウクライナ侵攻、急激に円安が進行するなど、予測できないようなことが重なりましたが、無事、事業完了に至りました。
この事業によって、川場村に3基目のNoltingボイラーが、新拠点「kawaba BASE(川場ベース)」に設置されました。「kawaba BASE」は村の中枢機能を担う新たな拠点で、その中心的な施設となる役場の新庁舎が2023年(令和5年)10月、着工から1年半をかけて完成し、同時並行でボイラー等の設備が設置されました。

LCS-RV型ボイラー(出力185kW)の外観(右)
新拠点では村の森林資源を有効活用することが重視され、建物には多くの地域材を用い、冷暖房には木質チップを燃料とする木質バイオマスボイラーが使われているほか、防災拠点として平時のみならず災害時にもエネルギーを供給できるシステムが構築されています。
機会がありましたら、ぜひお立ち寄りください。